2015.05.03
皇統が今後どうなるかに関しては、平成の明仁天皇のご聖断次第のところがあります。
陛下は「自分の代のうちに解決したい」と仰っているそうです。
とはいえ、これは随分おかしな話です。
まさにそれが解決される直前で、頓挫させた責任者の一人が陛下だとすれば。
その作為は全くの短慮で、一時凌ぎにしかなりませんでした。むしろ状況は悪化しました。
さらに、この事について宮内庁と秋篠宮とともに隠蔽を続けるようでは、どうにもなりません。
ここに明仁という人物の本性がよく現れています。
◇
今のままですと、近い将来、皇室はどうなるでしょうか。
女子には皇位継承権はないので、
皇太子直系の敬宮様はもちろん、他の女性皇族方も結婚されれば皇室から離れることになります。
最近では、高円宮家の次女、典子様がそうして臣籍(一般国民の千家典子さん)となりました。
以下の通り、皇室では、紀宮様から9人連続で女子が生まれていました。
その紀宮様も2005年、36歳の時にご結婚され、今は臣籍(黒田清子さん)となっています。
◇礼宮(秋篠宮殿下:1965年生)以降に生まれた皇族一覧 (※2015年5月現在)
内廷/宮家 |
名前 |
生年月日(年齢※) |
補足 |
内廷 | 紀宮清子内親王 | 1969(昭和44)/04/18 (46歳) | 臣籍降下 |
三笠宮家 | 彬子女王 | 1981(昭和56)/12/20 (33歳) | |
瑶子女王 | 1983(昭和58)/10/25 (31歳) | |
高円宮家 | 承子女王 | 1986(昭和61)/03/08 (29歳) | |
典子女王 | 1988(昭和63)/07/22 (26歳) | 臣籍降下 |
絢子女王 | 1990(平成02)/09/15 (24歳) | |
秋篠宮家 | 眞子内親王 | 1991(平成03)/10/23 (23歳) | |
佳子内親王 | 1994(平成06)/12/29 (20歳) | |
内廷(東宮) | 敬宮愛子内親王 | 2001(平成13)/12/01 (13歳) | |
秋篠宮家 | 悠仁親王 | 2006(平成18)/09/06 (8歳) | |
もちろん、結婚されない女性皇族もいるでしょう。
すると皇室に残り、親の宮家に在籍します。
そして親が薨去すれば、彼女たちも宮家を一時継ぐことは出来ます。
例えば、2003年に当主の亡くなった高円宮家は、妃である久子様が継いで、
その後、長女が三女が残れば、彼女たちが継ぐことになるでしょう。
しかし当然、夫も子もないわけですから、その後の跡継ぎはなく、宮家の廃絶は既に確定的です。
この打開には、女性宮家(女性が当主となって民間から婿を迎える)の公認が必要でした。
陛下の意を受けて宮内庁も改正に向けて動きましたが、2013年、安倍政権によって潰され、皇統はより袋小路に入りました。
◇
さて、現在の皇族全体の男子の数は、6名です。49歳未満となると、8歳の悠仁親王お一人です。
宮家は4つありますが、秋篠宮以外は、子供が女子だけだったり一人もいなかったりで、いずれ断絶が決まっています。
◇皇族男子・宮家一覧 (※2000年以降〜2015年5月現在)
内廷/宮家 |
当主と息子/年齢 |
継承順位 |
宮家についての補足 |
天皇家 | 明仁天皇 (81歳) | | |
東宮家 | 徳仁皇太子 (55歳) | 1位 | |
秋篠宮家 | 文仁親王 (49歳) | 2位 | |
悠仁親王 (8歳) | 3位 | |
常陸宮家 | 正仁親王 (79歳) | 4位 | 子供なく、いずれ断絶 |
三笠宮家 | 崇仁親王 (99歳) | 5位 | 息子薨去、いずれ断絶 |
故・寛仁親王 (66歳) | | 薨去 |
桂宮家 | 故・宜仁親王 (66歳) | | 薨去、未婚のため断絶 |
高円宮家 | 故・憲仁親王 (47歳) | | 薨去 |
久子妃 (51歳) | ─ | 妃が継承、いずれ断絶 |
男子は全6名しかいない上、既に壮齢・高齢ばかりと分かります。
また、長寿の三笠宮様(昭和天皇の末弟)がおられる一方、その息子さん三人は、既に父より早く他界されています。
三男(高円宮憲仁さま)が40代で、長男(寛仁さま・ヒゲの宮様)と次男(桂宮宜仁さま)が60代でした。
こうして皇族の全体数はもちろん、皇位継承者もどんどん減ってきています。
いつか今上陛下が崩御されると、順位通り、徳仁皇太子が皇位を引き継ぎます。
その後、弟である秋篠宮へと継がれます。もちろん御二人がご健在であればです。
いつ何が起こるかも分かりません。例えば先の高円宮殿下は、47歳でテニスのプレー中に突然倒れ、そのまま帰らぬ人となりました。
以下は、上記表をもとに、2030年と2050年を予想したものです。
不敬ながら、85歳を寿命として仮定しました。また女性が継いだ宮家は省いています。
◇皇族男子・宮家一覧 〜2030年予想〜
内廷/宮家 |
当主と息子/年齢 |
継承順位 |
補足 |
天皇家 | 徳仁天皇 (70歳) | | |
東宮家 | | | ※皇太子は空白に |
秋篠宮家 | 文仁親王 (64歳) | 1位 | |
悠仁親王 (23歳) | 2位 | |
◇皇族男子・宮家一覧 〜2050年予想〜
内廷/宮家 |
当主と息子/年齢 |
継承順位 |
補足 |
天皇家 | 文仁天皇 (84歳) | | |
東宮家 | 悠仁皇太子 (43歳) | 1位 | |
悠仁皇太子の長男 | 2位 | ※悠仁親王が無事に育たれ、ご結婚され、男児が二人生まれた場合 |
悠仁皇太子の次男 | 3位 |
これは、わざと作った表ではありません。本当にこうなるのです。これが皇族男子全体です。
こうして見ると、秋篠宮家による皇統簒奪にさえ見えてきます。
あの作為によって、こうなることは十分に予測されますから、
これも明仁天皇の御意思だったのでしょうか。
それにしても、悠仁君にかけられる重圧は凄まじい。若い皇族男子は彼たった一人です。
皇統の責任全てが彼にのしかかる。
彼と、彼にあてがわれる女性は、「男児製造器」と化すでしょう。
女子が生まれたら、宮内庁や男系の信奉者たちから、「はい外れ、はい次」と道具扱いされます。
男子が生まれれば、「一人は最低限。二人目で合格。三人産んだら満点。」となります。
最新の医療なら産み分けできますから、裏でその方法も使われるでしょう。
一般国民の誰がこんなのを敬愛するでしょうか。これのどこに神のご意思がありますか。
彼に祭祀に必要な神通力は宿りますか。この子に性別を越えた命の尊さを感じるでしょうか。
こうして皇室と国民との距離は、遠のいていきます。
◇
このような状況を招いた責任は、当時の宮内庁長官を含む一部官僚と、
それを許した平成の明仁天皇と、実行した秋篠宮夫妻にあるでしょう。
さらに、この事を日本人が誰も追求できないことにも、その一端はあるでしょう。
たとえば、タブーにも切り込んできた小林よしのり氏は、典範改正頓挫の原因は、「男系派の運動のせい」と言いました。
それに対し新田均氏が冷静に、「あれは紀子様のご懐妊報道があったからですよ」と反論しますが、小林氏は懸命にそれを否定します。
他の皇統専門の学者の方々も同様で、追求しません。そこを突っ込まれると困るわけです。
天皇がそれをやったとなると、その存在の根本が揺らぎますし、その男児の存在も揺らぎます。
実情に気付いていても、皇室の尊厳を守るために言えない彼らにこそ、強い尊王心ゆえの苦渋があるのだと思います。
メディアでも遠まわしに書いたのは骨のあるジャーナリストだけでした。
私は尊王心がさほどなく、頭も弱く、ネット上の匿名ですから、平気で言えているのかもしれません。
◇
明仁天皇は、天照大御神の末裔ですが、その御心に合う行いをしたでしょうか。かつては誠実な方でした。
しかし晩年、それに背くことをしたなら、もう平成の陛下に、祭祀をして神を降ろす神通力など全くないでしょう。
私は今も陛下の言動に感心しますし、信じたい。しかし素直に敬意は抱けません。
今から四十年ほど前、美智子さまが、「浩宮の中に、とても尊いものを見ることがあります。」と仰いました。
彼がまだ少年の頃です。殿下はその後も、それを守り、高い倫理観のもと、努力を重ねているように見えます。
世界的にも稀な人物です。
私はそこに、聖なるものを感じて、失われゆく天皇への敬意を繋ぎとめています。
2015.05.03
著者:知凡
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